倉吉市企業紹介パンフ_製造業編
32/46

じじお話をうかがった方蒸したお米に「麹菌」を加えます。「麹菌」は日本をはじめ湿度の高い東アジアや東南アジアにしか生息していないカビ菌の一種です。麹菌を加えたお米に、水と「酵母菌」を加えてアルコールを発生させます。約30日後、日本酒が完成します。『八潮』とは「8つの渦潮がぐるぐるまわるように、人・物・お金がいつもまわっている、活気のある会社になってほしい」という意味で命名されました。地域の方々に喜んでもらえる日本酒を作ることが創業時からのモットーです。お米のデンプンを麹菌の酵素でブドウ糖に分解酵母菌がブドウ糖を食べる(発酵)WEBサイト統括部長 杜氏中井 丈拡さんとうとう原料のお米をボイラーで蒸します。以前は煙突の下で薪を焚き、釡のお湯を沸かしていました。現在は煙突を使っていませんが酒蔵のシンボルとして残しています。なかいしゅぞうかぶしきがいしゃ教えてセンパイ!中井 丈拡さん お酒をつくる仕組みは日本酒もワインもビールも、基本的には同じ。アルコールを作る「酵母菌」という微生物の力を借りて作ります。酵母菌は甘いものが大好き。日本酒の原料であるお米は、口の中で噛むと甘くなりますよね。それはだ液にふくまれる酵素の働きで、お米のデンプンが甘い糖に変わっているからです。この原理で「麹菌」の酵素を使って甘くしたお米を酵母菌に食べさせて、アルコールを作る。そうしてできたものが日本酒です。 1877(明治10)年、米庄屋を営んでいた中井家が、自宅の倉にあるお米を使って日本酒作りをはじめました。当時はゲームやインターネットもコンビニもない、娯楽の少ない時代です。お酒を飲んでくつろぐ事は、数少ない楽しみのひとつだったのではと思います。お客様から求められる日本酒の志向は時代ごとに変化します。いつの時代もお客様に喜んでいただける日本酒であるよう、要望に耳を傾けて何度も試作を重ねてブラッシュアップしています。 私は杜氏として酒作りをしています。日本酒作りの時期は10月下旬から3月後半まで。1月の一番寒い時期は大吟醸を仕込むなど、季節を利用しながら日本酒は生まれます。日本酒造りは料理と同じ。これまでのデータと照らし合わせて、どういう配合や下ごしらえをするかを決めています。醸造中はタンク内部で酵母菌が元気に発酵しているかどうか、毎日見守っています。 日本酒作りの中で人間の役割は、麹菌や酵母菌が活躍する環境を整えてあげる事。発酵自体の主役は微生物だから、人間の手は届かない世界です。 https://nakaishuzo.co.jp/ 清酒『八潮』シリーズが当社の商品です。瓶のラベルは、京都の西陣織で作ったオリジナル。『八潮』の名にあわせた潮がテーマのデザインになっています。飲み終わった後は、ラベルを剝がしてコースターとして使用できます。麹 菌酵母菌会社概要企業名 中井酒造株式会社所在地 〒682-0856 鳥取県倉吉市中河原555電話:0858-28-0821 FAX:0858-28-0898創  業 1877(明治10)年代表者 代表取締役社長 吉田 明倫従業員数 4名営業品目 清酒・リキュールの製造・販売❶❷❹1❸日本酒の進化はまだまだ続く飲んで楽しいお酒を目指し飲んで楽しいお酒を目指し杜氏の心を「八潮」に込めて杜氏の心を「八潮」に込めてあ。これ、ウチで作っとる。ウチの会社のえ~とこ!32 麹菌と酵母菌の働きお米▶ブドウ糖▶アルコール+炭酸ガス中井酒造株式会社

元のページ  ../index.html#32

このブックを見る