基本方針

豊かな心とたくましく生きる力をもつ子どもの育成
～自ら学び、たくましく生きる～

 学校教育は、児童生徒が共に学び楽しく学校生活を送ることをとおして夢や希望を持ち、生涯にわたりその実現に向けて努力する態度や能力の基礎を育むことをねらいとしています。 

 近年、子どもを取り巻く社会情勢の変化につれ、価値観やライフスタイルも変化し、地域の人と人とのつながりも希薄化しています。そして子どもたちの学力や生活習慣等にさまざまな課題が生じています。 
 そうした背景にあって、子どもたちが自ら学び、自ら考える力を育むことを基本として、知・徳・体（確かな学力、豊かな人間性、健康・体力）のバランスのとれた力＝生きる力を育むことをめざして取り組んできました。 
 新学習指導要領（小学校：令和２年及び中学校：令和３年）では、「社会に開かれた教育課程」の実現などを基本的な考えに位置付け、「主体的・対話的で深い学び（課題の発見・解決に向けて主体的・協働的に学ぶ学習等）」の視点での授業改善、小学校での英語の教科化、プログラミング教育などが盛り込まれ、これからの時代を見据えた学校教育の方向性が示されました。こうした動きに合わせ、ＩＣＴの環境整備や学校業務の適正化を進めるほか、子どもたちの資質・能力を高めるため、学習形態の多様化や発達の段階、特性などに応じた教育の推進が重要になります。 
 本市では、「第３期倉吉市教育振興基本計画（令和３年度～７年度）」において、確かな学力の向上に向け、ＩＣＴを活用した学習環境の整備により、情報活用能力を育成することを期待しています。さらに、「小学校での教科担任制」導入の指針が発表されたことにより、令和３年度から先行的に実施することで、教科指導の専門性を持った教師が多様な教材を活用してより熟練した指導を行うことが可能となり、授業の質、児童の学習内容の理解度・定着度の向上と学びの高度化を図ることも期待されます。 
 このことから、学ぶことと社会とのつながりを意識し、「何を教えるか」という知識の質・量の改善に加え、「どのように学ぶか」という学びの質や深まりを重視することが必要であり、また学びの成果として「どのような力が身に付いたか」という生きて働く知識・技能の習得、未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力を育てることを目指します。 
 また、自然・歴史・文化等の地域の特性を生かしながら、各校が特色ある充実した教育活動を展開し、学力の向上や豊かな心とたくましい体づくりをめざすとともに、故郷に誇りと愛着をもつことのできる子どもの育成に努めてきました。平成２９年度から地域学校委員会をコミュニティ・スクールとし、地域住民、保護者等の学校運営への参画を進めるとともに、土曜授業を実施しました。
令和２年度からは、学校、地域がより協働が行いやすいよう週休日を活用したふるさと学習を実施し、今後も充実を図って参ります。 
 令和３年度に向けて作成・改訂した“くらしよし”ふるさとビジョン(第12次倉吉市総合計画〈前期計画〉）、第３期倉吉市教育振興基本計画をもとにして、基礎的な知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力等の育成のバランスの重視、言語活動、道徳教育、体験活動の充実等、学習指導要領の趣旨を生かし、様々な教育活動をとおして本市の子どもたちの「生きる力」を育むことに努めていきます。