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更新日:2022年10月31日

教育委員エッセイ

~スクールカウンセラーへの相談面接で私が感じる良さと課題について~

  私は、保護者の立場で教育委員をさせていただいています。日々、子育てをする中で悩みも抱えながら過ごしています。そこでここ2年程、定期的にスクールカウンセラーへの相談面接を受けるようにしています。今回はその体験で感じた相談面接の良さを綴らせていただきたいと思います。  現在、私はスクールカウンセラーの相談面接を受ける良さを4点感じています。1点目は、頭の整理が出来る事です。スクールカウンセラーの相談面接では、カウンセラーがじっくりと肯定的に相談者の相談を聞いてくれる上、秘密も守られます。そのため、相談者は安心して話すことが出来ます。私は、カウンセラーに相談すると、頭が整理されていくようです。相手に現状や気持ちを知ってほしいと思い話す時、頭の中をある程度整理しないと言葉にするのが難しいため、現状を整理できるからかもしれません。私の場合、頭の整理が出来ると、次にすると良いと思われる事を思い付くことができます。
 相談面接の良さ2点目は、ヒントがもらえる事です。私は、誰にも相談できず一人で悩んでいる時は、考え方が固まってしまったり、視野が狭くなるようです。そんな時、様々なケースの対応経験の有るカウンセラーに相談すると、違った視点からの見方や他のケースからのヒントをくれることがあります。カウンセラーの助言からヒントを得て、解決した事や少しずつ改善してきた事があります。
 3点目は、子どもの発達についての助言をもらえる事です。私が結婚した時、大人ばかりの環境で私自身子どもへの対応に慣れていませんでした。そのため、生まれてきた子どもへの接し方は試行錯誤の連続でした。そして、成長してきた子どもの心は視覚的に見ることが難しいため、接し方や声掛けに戸惑う事も多々ありました。そんな中、スクールカウンセラーの相談面接を受ける内に、一般的な子どもの発達段階等の助言が聞ける機会が増えました。発達段階の話を聞くと、以前は戸惑っていた子どもの発言に私なりの理解が出きる点が増えてきました。お陰で、子どもへの理解が以前に比べ格段に深まったように感じています。
 4点目は、親子で同一のカウンセラーに相談面接を受ける事の良さです。子どもは親に対して何でも話してくれているようで、成長してくると話さない事も出てくるようです。私は、カウンセラーから聞いた子どもの困り感のある箇所や悩んでいる事に、学校と相談しながら取り組み、悩みを解決したという体験もしました。子どもにも親以外に安心して相談できる存在の大切さを感じています。
 この様に良い点がたくさんあるスクールカウンセラーの相談面接ですが、私が考える課題が1点あります。それは、カウンセラーが1年で変わってしまうことが多いという点です。カウンセラーとは、時間をかけて折角関係を作り上げてきたのに、私の所属する学校は毎年スクールカウンセラーが変わりました。これには様々な事情があっての結果なのだと思います。しかし、利用する立場からすると、毎年関係の作り直しをするのは、エネルギーを使います。毎年カウンセラーがかわることに大人でも困惑するので、子どもはなおのことだと思います。
 課題もありますが、私は体験してみてスクールカウンセラーの相談面接の良さをたくさん感じています。スクールカウンセラーに伴走してもらいながらの子育ては、何かあってもまずカウンセラーに相談してみようと思えることで不安が和らぎます。そして、いろんな方に協力してもらいながらの子育ては、心に余裕を持って生活が出来ると感じています。

令和4年10月31日

倉吉市教育委員会教育委員 西田 江美