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更新日:2023年10月24日

倉吉の子育て10か条 「10 大人が手本 社会のルール」

 新型コロナウィルス感染症は、感染症法上の位置づけが2類相当から5類感染症に移行され、人流が至る所で戻り始めています。学校現場でも警戒はしつつ、参観日・運動会等様々な行事が徐々に例年通りの運営に戻りつつあります。ようやく学校や地域に子ども達の躍動する姿が戻ってきました。小学校の運動会は5月に全校で入場制限を緩和し実施され、高学年の児童はそれぞれ役割を担い、元気いっぱいに競技に応援に進行に躍動していました。6月には2日間にわたり市内小中学校一斉公開が行われ、保護者や地域の人たちが朝から児童・生徒の様子を視察しておられました。本当に良かったと思います。
 さて、今年も倉吉市小中学校リーダー会議が、地域学校委員会の代表の方、行政等の関係の方、そして先生方も参加し対面で実施されました。この取組は2009年7月に、「地域のために自分たちができることを話し合うことをとおして、倉吉に愛着を持つとともにまちづくりに貢献していこうとする態度を養う」という目的で始まり、その活動は先輩から後輩へ、中学生から小学生へ脈々と受け継がれてきています。児童・生徒達は地域の活性化や環境保護等、自分達にできることを皆で考え、計画し、実行しています。例えば、中学生がリーダーとなり、中学校区の小中学生がそれぞれの地域で挨拶運動や清掃活動に取り組んでいます。そして、その活動は地域の人たちを巻き込んで行われています。さらに、リーダー会議を卒業した子ども達は、高校ではハイスクールフォーラムに参加したり、はたちのつどいの実行委員になったり、新しい倉吉の担い手として育ってきてくれています。子ども達は、身近な先輩達を手本に、学び成長しています。
  倉吉の子育て10か条に「10 大人が手本 社会のルール」というものがあります。
次世代を担う子ども達に良い習慣を身につけさせることは、大人の責務です。幼保園や学校が、社会生活の全てのルールを指導することはできません。日常生活、文化活動、スポーツ活動等様々な子ども達との関わりの中で、大人が子ども達に良き手本を示していくことが最も有効な教育であると思います。大人は子ども達の先生であり、先達です。自信と誇りを持って子ども達に接していくことで子どもも大人自身も成長していけると思います。例えば清掃活動を行わなくても誰もがゴミのポイ捨てをしない、或いは、通学時の子ども達に大人から積極的に声かけ挨拶を行うことで、明るい地域社会を築いていけるのではないでしょうか。
  「学ぶことは真似る」ことだと言います。大人の行いそのものが子ども達への社会の生きた教科書だということを、少し意識して暮らしてみてはどうでしょうか。良い手本を身近な大人達が示していけば、子ども達は善悪の判断など、理屈以前に当たり前のこととして修得していくと思います。
 改めて、倉吉の子育て10か条を読み返す中で、「10 大人が手本 社会のルール」という条文に目がとまりました。子ども達の手本になることは、大人にとってとても有意義な活動です。この活動には、特別な勉強や技能は不要です。日常の行動で示していけるとても簡便かつ効果のある教育方法です。子ども達の健やかな成長のために、大人ができることをできる時に行動していくよう心がけていきませんか。

令和5年7月3日

倉吉市教育委員会  教育委員 田民義和