4月にスタートした博物館の新体制も3ヶ月が過ぎようとしています。4月には今年度 第1弾の企画として「ジュディ・オング倩玉 木版画の世界展」を開催しました。大型 連休中には1万人にも及ぶ入館者があり、大好評のうちに5月中旬に閉幕しました。
入館者は2万3千人超で、多くの方にジュディさんが描き出す木版画の世界に触れて いただくことが出来ました。ありがとうございました。
5月24日から26日までの3日間は、博物館開館記念日イベントとして美術・考古・民俗 部門それぞれがイベントを企画し開催しました。倉吉博物館が開館したのは、今から39年前の5月24日でした。多くの市民の皆様の期待を背負って高揚感に包まれたなかで盛大に開館しました。
来年、開館40周年を迎えるにあたり、この記念すべき開館日を市民の方に知っていた だこうと、それぞれの展示部門でイベントを開催したものです。
5月24日は、考古部門のギャラリートークを行いました。展示室の一角にある「伯耆 風土記の丘周辺遺跡」模型を使って、風土記の丘構想やその完成に向けた活動の様子な どを紹介しました。翌25日(土曜日)は、関金資料館(倉吉市関金町今西)において、昭和60年に廃線となった ローカル線・倉吉線を取り上げて収蔵品や資料館近くに残る廃線跡地を散策しました。3日目の26日(日曜日)には、野外設置している倉吉:緑の彫刻賞受賞作品や審査員の作 品を白壁土蔵群周辺や彫刻のプロムナードにおいて解説して歩くツアーを行いました。
外歩きには少し暑い日でしたが、参加者の皆さんには楽しい時間を過ごしていただいたことと思います。来年の40周年記念特別イベントにもご期待ください。
6月には毎年恒例の倉吉市美術展覧会を開会しました。開会式には約70人の参列者があ り、心地よい緊張感のなかで華やかにオープンし、式典後のギャラリートークにも大勢の参加者がありました。16日には、特賞や市展賞などめでたく受賞された方々の表彰式も行いました。初受賞の方や高校生の姿もあり、晴れやかな顔が博物館ホールを埋め尽くし ました。
この倉吉市美術展開催中の6月9日には、今年度第1回目の博物館講座として「シルクスク リーン体験講座」を実施しました。講師先生の丁寧で分かりやすい解説に引き込まれ、参加者も実際に シルクスクリーンに挑戦していました。博物館講座は、来年3月まで月1回のペースで開催します。美術・歴史・民俗と博物館の様々なジャンルで講座を進めていきたいと思います。ご期待ください。
さてさて、今月末の30日は夏越(なごし)の大祓(おおはらえ)が神社で行われます。 平安時代から続く神事で、全国各地の神社で執り行われます。本来は旧暦で行う行事で、今年は8月6日にあたります。
この時期は梅雨が明け、暑さの真っただ中でしょう。身体が一番弱るこの時期に、心身ともにリフレッシュして暑さを乗り切ろうとするのが大祓です。新暦の6月30日に行う神社も多いですので、お近くの神社をのぞいて見られてはいかがでしょうか。
山陰の倉吉も梅雨の最中。空梅雨で水不足も心配されましたが、例年どおりの雨で草木も息を吹き返すことでしょう。
館長 根鈴輝雄