平成21年2月26日?
予算編成過程の公開について?
平成21年度予算市長査定?
1.概要
- 一般会計の予算総額は244億5,361万9千円で、20年度当初予算に比べ6億1,038万円上回った。(対前年度比+2.56%)
- 特別会計の予算総額は159億7,634万円で、20年度当初予算に比べ7億4,235万2千円下回った。(対前年度比▲4.44%)
- 一般会計及び特別会計を合わせた予算総額は404億2,995万9千円となり、20年度当初予算に比べ1億3,197万2千円下回った。(対前年度比▲0.33%)
- この結果、一般会計は前年を上回ったものの総額では4年連続の減額予算となった。
- 平成21年度の予算としては、現在の社会経済状況に加え本市の市税収入の動向や財政需要を踏まえ財政の健全性に留意しつつ、子育て支援をはじめとする生活支援に重点を置いた。
- しかし、現下の急速な景気後退による大幅な減収や雇用情勢の悪化により、市税収入の増加が見込めない財政見通しとなったため、支出の構造的転換を図るうえから、指定管理者制度の導入なども積極的に行った。
- 一方、将来の産業振興・観光事業を見据えた基盤整備や思い切った養育費の負担軽減など生活支援型の予算とした。
特徴としては
- 雇用情勢の悪化に対する国の交付金事業を活用した雇用の維持と確保のための予算化
- 地域産業振興基盤の整備として西倉吉工業団地再整備事業、梨産地競争力強化対策事業等の予算化
- 消費者の安全確保と生活支援対策として住宅用太陽光発電システム導入促進事業、消費者保護のための消費者行政推進事業等の予算化
- 若者定住対策として若者の出会い・結び合い促進事業等の予算化
- 教育と青少年の健全育成では、教育の充実を図るため試行的に県下初めて教科担任制加配の予算化
等があげられる
2.歳入
- 市税収入は、20年度に比べ2億4,772万円減の62億3,860万9千円(対前年度比▲3.82%)と見込んだ。これは景気低迷・大量退職による個人市民税約1億1,500万円の減をはじめとして固定資産の評価替えによる家屋の減価、タバコの消費低迷によるタバコ税の減額が主なものである。法人市民税については企業の20年度決算がどのような決算となるか不明ではあるが、現在の経済情勢では大きく減少するのではないかと見込んでいる。
- 地方交付税について地方財政計画においては、「地域雇用創出推進費」が創設され普通交付税、特別交付税を対前年度比3.5%増の77億3,400万円と見込んだ。また地方交付税の財源不足を補う臨時財政対策債は対前年度比55.4%増の7億6,170万7千円と見込んだ。この普通交付税において21年度は生活防衛のための緊急対策に基づく地方交付税1兆円が増額されたものであるが、22年度にはこれが保証されているものではなく、地方が求めている地方交付税の復元・充実とはなっていない。そのため22年度の市税収入の減収にどう対応するかが課題となる。
- 県からの交付金については全体的に減額傾向にあるが、特に自動車関連産業の衰退により自動車取得税交付金が対前年度比▲43.78%と大きく減少、5,721万5千円と見込んだ。
- 国庫支出金については、対前年度比19.48%増の25億60万3千円を見込んだ。その主なものは、自立支援給付費負担金3億7,528万7千円、倉吉駅の交通結節点改善事業が21年度から本格的に始まるため、この補助金1億4,500万円などを見込んだ。
- 県支出金については、対前年度比42.14%増の19億5,715万9千円を見込んだ。その主なものは、梨選果場の整備に対する強い農業づくり交付金3億5,120万円を見込んだ。
- 市債については、対前年度比25.62%増の18億1,350万7千円を見込んだ。その主なものは、斎場建設に伴う合併特例債2億5,560万円、臨時財政対策債7億6,170万7千円、繰上償還借換債3億1,760万円である。
区分 |
平成21年度
当初予算(1) |
平成20年度
当初予算(2) |
増減
(1)-(2) |
前年度
対比 |
市税
|
6,238,609
|
6,486,329
|
▲247,720
|
▲3.82%
|
地方交付税
|
7,734,000
|
7,475,000
|
259,000
|
3.46%
|
国庫支出金
|
2,500,603
|
2,092,852
|
407,751
|
19.48%
|
県支出金
|
1,957,159
|
1,376,917
|
580,242
|
42.14%
|
市債
|
1,813,507
|
1,443,612
|
369,895
|
25.62%
|
うち臨時財政対策債
|
761,707
|
490,312
|
271,395
|
55.35%
|
?
※地方交付税 + 臨時財政対策債
8,495,707千円 (対前年度比 530,395千円、 6.66%)
3.歳出
- 百年に一度といわれる厳しい経済・雇用情勢は市民に大きく影響を与えている。市は、こういう状況にあるときこそ農業者や商工業者を支援し、将来に向けての産業基盤の整備を進めることで、少しでも本市地域経済を活性化させることが現在の市に課されている使命であり、ひいてはそれが市民の安全安心な生活を守ることに繋がるため、離職者・中高年齢者の雇用創出、地域産業基盤の整備、消費者の安全確保と市民生活の支援、重点課題である若者の定住促進、将来の市を担う子供たちの教育の充実と健全育成に重点を置き予算編成をした。
- 人件費については、37億1,394万4千円と20年度に比べ▲1億6,479万2千円、▲4.2%となっている。これは職員の退職並びに議員定数の減に伴う給与の減額である。
- 普通建設事業費は、17億7,655万2千円と20年度に比べ6億1,515万4千円、53.0%の増となっている。これは、梨選果場の整備、交通結節点改善事業、西倉吉工業団地再整備などの事業による増額が主なものである。
4.基金の状況
20年度末残高見込33億2,208万4千円に対し、財政調整基金、減債基金等を2億9,929万4千円取崩すこととしており、平成21年度末残高見込を30億4,854万9千円と見込んでいる。
5.主要事業 <☆印:新規事業>
1.雇用の維持と確保事業 (2次補正分・3年分)
☆(1)緊急雇用創出事業60,300千円・・・雇用創出人数60人(直接雇用)
施設管理事業、厚生年金履歴データベース化事業、建築確認データベース化事業、建築基準法上のみなし道路現地調査データベース化事業、農道維持管理事業、埋蔵文化財再整理事業、史跡除草管理事業、公園管理・道路占有等データベース化事業、林道維持作業事業、子育て支援事業、障がい者雇用ジョブ支援事業、財産台帳整備事業、文書整理事業、竹林伐採等森林整備事業
☆(2)ふるさと雇用再生特別基金事業98,468千円・・雇用創出人数48人(委託事業)
観光推進サポート事業、着地型広域観光商品造成サポート事業、福祉の店販売促進事業、市民活動団体支援センター設置運営事業、高齢者障害者生活支援活動事業、倉吉淀屋維持管理事業、ポイ捨て・不法投棄監視及び不法投棄物撤去業務、市道の安全確保事業
(3)近畿圏企業誘致推進 4,581千円・・倉吉市大阪事務所の企業誘致活動推進
2.地域産業振興基盤の整備
☆(1)梨産地活性化事業 10,233千円・・梨のブランド化及び新品種の導入を行う
☆(2)産地競争力強化対策事業 352,400千円・・梨選果場の再整備
☆(3)西倉吉工業団地再整備事業 272,000千円・・道路改良、下水整備
(4)倉吉駅周辺まちづくり事業 76,929千円・・地域交流センター工事委託
(5)交通結節点改善事業290,000千円・・自由通路工事委託
☆(6)地域再生基盤強化交付金事業 44,000千円・・歩道を整備し安全な通行を確保
☆(7)飛龍閣整備事業 28,002千円・・・老朽化した打吹公園内の飛龍閣の改修
☆(8)久米ヶ原農業用管水路石綿管等更新整備事業 3,100千円・・石綿管の取替
☆(9)耕作放棄地再生利用推進事業費補助金 519千円・・遊休農地の解消
3.消費者の安全確保と生活支援
☆(1)住宅用太陽光発電システム導入促進事業 1,000千円・・設置者に10万円を補助
☆(2)ゴミの区分と出し方冊子作成(3カ国語)441千円・・外国人向けの冊子作成
☆(3)消費者行政推進事業 1,032千円・・消費者トラブルの防止及び消費者行政の充実
☆(4)障がい者地域生活支援センター委託 18,028千円・・障がい者の社会参加支援
☆(5)聴覚障がい者受信装置費助成 450千円・デジタル化に伴う障がい者への支援
☆(6)小規模多機能型居宅介護拠点整備事業 30,000千円・・介護拠点施設の整備
☆(7)認知症地域支援体制構築等推進事業 4,174千円・・地域での支援体制づくり
☆(8)障がい児・者インフルエンザ予防接種助成 211千円・障がい者への予防接種支援
4.若者定住対策
☆(1)定住自立圏構想推進基金積立金 374千円・・基金利子を基金に積み立てる
☆(2)若者定住空き家活用事業 1,284千円・・移住定住を希望する人に空き家を提供
☆(3)出会い・結び合い事業 289千円・・出会いの場を設定し結婚に結びつける
(4)妊産婦健康診査委託料 49,461千円・・診査5回を14回に増やした
☆(5)妊婦健康診査助成(里帰り) 545千円・・県外で検診を受けた人に助成
(6)保育料の軽減・・D5階層からD7階層までの保育料を見直し
5.教育と青少年健全育成の充実
☆(1)教科担任制加配教員配置事業 1,130千円・・小学校で教科担任制を試行する
☆(2)こどもエコクラブ事業 385千円・・環境学習への支援
☆(3)教職員パソコン整備事業 22,311千円・・老朽化したパソコンの更新
☆(4)教材用テレビデジタル対応移行事業 6,538千円・・2011年地デジ対応
☆(5)高城小学校屋内運動場耐震補強工事 68,557千円
☆(6)上小鴨小学校屋内運動場耐震補強設計委託 4,155千円
☆(7)河北中学校移転基本設計業務委託 10,000千円
6.その他新規・主要事業
☆(1)総合防災訓練 1,811千円・・県と共同して防災訓練を行う
(2)羅州市姉妹都市交流事業 1,214千円・・羅州市への訪問
☆(3)地域の魅力ある歴史文化資源活用事業(里見氏調査研究発表会) 372千円・・千葉県で進められている里見氏の調査研究活動を発表
☆(4)障害福祉サービス事業所移行支援事業 336千円
☆(5)障がい者地域生活体験事業 205千円
(6)人間ドック(100人→300人) 3,802千円
☆(7)認知症高齢者グループホーム整備事業 15,000千円
☆(8)介護療養型医療施設転換整備事業 2,000千円
☆(9)小規模福祉施設スプリンクラー整備事業 39,186千円
☆(10)認知症対策連携強化事業 6,000千円
☆(11)ふれあい動物舎前手洗い場設置 250千円
☆(12)新倉吉駅改築記念モニュメント設置事業 683千円
☆(13)橋梁長寿命化計画策定点検業務 12,338千円
☆(14)倉吉市用途地域変更調査委託料 4,200千円
(15)福光川改修工事 67,500千円
☆(16)地域住宅交付金事業(大御堂跡地トイレ・駐車場整備) 70,000千円
☆(17)衆議院選挙 26,727千円
☆(18)市長選挙 30,755千円
☆(19)市議会議員選挙 48,126千円
☆(20)全国伝統的建造物群保存地区協議会倉吉大会開催 2,000千円
☆(21)読書活動推進(はたこうしろう講演会等) 1,662千円
☆(22)トリエンナーレ美術賞回顧展 2,891千円
☆(23)ドールハウス展 4,041千円
☆(24)伯耆しあわせの郷指定管理料 50,500千円
☆(25)勤労青少年ホーム指定管理料 6,158千円
(26)温水プール指定管理料 40,000千円
(27)体育施設指定管理料 50,583千円
全事業査定一覧
本市の財政状況について
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