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更新日:2017年7月31日

 新学期が始まり、当たり前に子どもたちが元気に学校に通う姿を毎日見ることができ、ほんとうにうれしく思います。
昨年の10月21日鳥取県中部地震、そしてこの冬の大雪と今まで体験したことのない経験をしました。倉吉の街も、まだまだブルーシートに覆われた屋根が目につきます。目に見えない所も早く元の姿に戻ることを願っています。
 この体験を綴った明倫小学校の児童の作文を読ませていただきました。
食べ物のありがたさ、何が起きてもパニックにならず冷静に考えること、普通の日常の中にこそ幸せがあるのだということ、前向きに考えること。この地震から学んだことを、これからの人生の中で忘れず過ごしていきたいと締めくくっています。
 ほんとうにそのとおり。素直に感じた思いが伝わってきます。日常生活の中で、私自身も感謝する心をいつも忘れないでいようと思っていますが、人間はややもすれば忘れてしまい、不満や不足が大きくなることがあります。この児童の作文を読み、多くの子どもたちはこの度の地震から一生忘れないものを学んだと思います。そして、それを生かし続けてほしいと思います。
 当たり前のことが、当たり前でないこと、私たちは自助努力することはもちろんですが、お互いに助け合うことが大切です。家庭・地域・学校の関わり方で生きてくるものだと思います。
 これは私事ですが、冬の大雪で学校が臨時休校となり、自宅で孫と過ごしておりました。家から出ることもできない状況で、館長から除雪のお願いの放送があり、「おばあちゃん、お手伝いに行ってあげよう。」と言い出しました。しかし、私は子ども連れでは迷惑になるのではと躊躇していましたが、二人でスコップを持ち出かけました。50cmを越す積雪の中、10人くらいで車が通れるまで空けることができました。一所懸命に雪空けする孫の姿を見て、とてもうれしく思いました。家で見る姿とまるで違っているのです。
 子どもたちの経験や体験は、大きく成長することにつながります。あいさつや困っている人を見たら声をかけたり、お手伝いをするなど、ちょっとしたことを毎日の生活の中で育てていければと思います。そして、この地震の体験を忘れないように日々の生活に生かしたいものです。
 終わりに、闇の夜の月のあかりの有り難さはわかるが、太陽の光は大きすぎる
     雨の日の傘の有り難さはわかるが、屋根のご恩は大きすぎる
これは、太陽と屋根を父母の愛に例えたものです。あまりにも、当たり前で気がつかないことが多いものですが、児童の作文に考えさせられました。

 平成29年5月15日

倉吉市教育委員会教育委員 福井真喜代