更新日:2025年6月30日
思いつくまま7
★「人の振り見て我が振り直せ」
今年も小中学校リーダー会議が開催され、中学校区ごとに小中学生が話し合いを行いました。ゴミの削減・挨拶運動など様々な活動を小中学生が地域の人々を巻き込んで活動していきます。多くの方々の励ましや活動協力をお願いします。
また、6月27日大御堂廃寺の礎石移動に上灘小学校の5年、6年生が挑戦しました。約4トンの礎石を丸太と綱を使って人力で移動させる試みです。見事成功し、児童たちは協力することの大切さや昔の人の知恵を肌で感じとったことでしょう。そしてこの貴重な体験は、子や孫に語り継げるドラマとなったことでしょう。
さて、冒頭のことわざは、私の祖母の口癖の一つ、「転ばぬ先の杖」とともによく聞かされた言葉です。この言葉をふと思い出したのは、車を運転している時や、信号待ちや信号のない横断歩道で立ち止まっている時です。最近、高齢者が加害者となる人身事故・物損事故のニュースをよく耳にします。車は停止することが最も大切な機能の一つです。運転免許を取得した間なしは、教習所で学んだ通りの運転を心がけていたものの、慣れてくると自分なりの運転と変化していきます。「まあ、この程度は・・・」という具合に。例えば、教習所では一時停止とは停止線の手前で体が”カックン”と感じる停止を言うそうです。また、信号のない横断歩道等では人がいれば必ず止まらなければ道路交通法で罰せられます。そんな当たり前のことができていない車をよく見かけます。私自身介護保険被保険者証を所持する高年齢者となり、今一度原点に戻っていかないと、このまま年をとり運転を続けることが少し恐ろしく感じられるようになりました。今日、スマホの普及で歩行者も運転手も見たり操作したりしながら動いています。危険を避けるには自分自身が気をつけるしかない社会になってきている気がします。一方で、人の危険察知能力は衰えてきているようにも思います。
祖母の言う「人の振り見て我が振り直せ」とは、他者から学ぶ姿勢を忘れるなと言うことだと思っています。様々な場面で良い行いからは学び、これはいけないことだと思ったら自分はしていないか省みる、そのような心がけを続ける限り年齢に関係なく人は成長し続けることができると信じています。祖母の言葉を今一度かみしめながら自らを律し、子や孫へ語り継いでいきたいと思っています。
皆さん、登下校時など、子供たちが止まってくれた車の運転者に会釈している微笑ましい光景を見たことがありませんか。体験したことはありませんか。次も止まってあげようと思ってしまいませんか。こんな小さなことも祖母のいう学びたい行動の一つではないでしょうか。
令和7年6月30日 倉吉市教育委員会教育委員 田民 義和